ジブリの大博覧会にて大人の本気をビシバシ感じるキャッチコピーたち
福岡市博物館で開催中の「ジブリの大博覧会 〜ナウシカからマーニーまで」に行ってきた。
展示室の入口でパチパチと拍手!私達の数組前が30万人目だったそうで、テレビ局のインタビューやってた。
いーなー、とチラ見をしながら、いざ中へ。
まずは大きなトトロがお出迎え。奥には真っ黒クロスケがうようよいる、狭い階段が覗ける。一気にジブリの世界に入り込む。
その2、3メートル先はポスターのコーナーだが、すでに列が出来てなかなか進まず。ナウシカから始まった作品たちのポスター原案、レイアウト、ロゴ、企画書、工程表などがずらりと展示してある。
ほとんどの観覧者が真剣に1枚ずつ読んでいる。
中でもおもしろかったのが、キャッチコピーだ。ほとんどを糸井重里氏が担当しているが、鈴木プロデューサーとのやり取りが素晴らしい。
ナウシカ公開が1984年だから、当時は2人とも手書きのFAX。糸井氏は鉛筆の丸っこい字、鈴木氏はペンの角丸っぽい字。走り書きのようで、しかしそれさえも作品のようで。
今ならメールのやり取りなのだろう。はたまたラインとか?とするとスピードはあるが味気ない。手書きだからこそ、鉛筆だからこその体温というか味があるというか。
キャーキャーと騒ぐ修学旅行生達よ、そこ、分かるかなあ?
糸井氏のコピー案、一発OKもあれば、苦しんで苦しんで何度もやり直しとか。特にもののけ姫はかなり時間がかかっているようだ。その結果、
生きろ。
だもの。身ぶるいした。
ヒントを元に案を出す糸井氏もすごいのは当然ながら、もらった案を絞り込み、監督の意見に誘導し、さらにヒントを出していく鈴木氏のなんとテクニシャンなことか。こういう参謀がいてこそ、監督はやりたい放題(に見える)ができたのだな。
このへんな生きものはまだ日本にいるのです。たぶん。
これは、となりのトトロのキャッチコピーだが、糸井氏の最初の提案は
このへんな生きものはもう日本にいないのです。たぶん。
だった。宮崎監督は「いるんだっ!」と言っている、と鈴木氏は修正を依頼した。
大人の本気はカッコイイなあ!
カッコイイとは、こういうことさ。
紅の豚のポスターキャッチコピー。同じく糸井氏。一番好きかも。
もちろん展示のメインは王蟲の世界なんだけど。写真は撮れず。迫力あるリアルサイズ王蟲が今にも動きそうで、不気味で美しかった。
※ジブリのあとに見てはいけないもの