バスで座席を一人占めしている人へ
わたくし、スーパーグレートプロフェッショナルゴールド免許を持っております。
またの名をペーパードライバーと言います。
だから移動手段はほぼ、歩く、自転車、バス、電車です。全く不便ではありません。
娘も2歳の頃4キロを平気で歩いたりして、歩くのだいすき、どんどん行こう、です。
しかも私が方向音痴なので、歩いて10分、の所を下手すると30分かかる事も。
まあ、大げさな!と思うかもしれませんが、実際に行った猫カフェ(駅から徒歩12分と表示あり)にたどり着くのに、見事30分以上かかりましたからね。えへへ。
連れ回される娘も、あきれ顔でした。
※猫カフェの話はこちら
はじめての猫カフェ、何だかにゃあ - ぐうたらママのナインオール
それは良いとして、最近はコミュニティバスです。
娘の卓球クラブは隣の市の体育館で練習します。そこで、週4日、私達は家から徒歩15分、コミュニティバスで15分かけて通うのです。
それは、そのバスの中で起きました。
コミュニティバスは市が運営する小型のバスです。「令和」が発表された翌日の18時過ぎ、私達は乗車しました。
いつもは最前列の2人掛けシートに座るのですが、この日はスーツの女性がいたので、前から2番目に座りました。次のバス停で、ゾロゾロと人が乗り込み、結果2人が座れず立っていました。
最前列。そう、スーツのお姉さん。2人掛けなのに真ん中に座り、ボーっとたそがれていらっしゃる。
娘「ねえねえ、お母さん、前の人が詰めれば座れるのにねえ。」
うむ。娘よ、その通りじゃ。しかしなぜ今、大きな声で言わないのじゃ。おぬし、毎週スカッとジャパン見ておろう!
ほんとに蚊の鳴くような声です。たそがれウーマンには聞こえていません。
私のすぐ隣に、中年女性がぴったりと立っています。紙袋をふたつ下げて。
うー、どうしよう。私がたそがれに注意すれば良いだけですよね。
「あ、あのう、席を詰めたら座れる方いらっしゃいますよ。」
とやさしく言えば、はっ!と、たそがれ清兵衛は気づく事でしょう。すみません、と窓際に詰めてくれ、立っていたおばちゃんは、ありがとうございます、と感謝するに違いありません。
いや待て、きっと清兵衛は新入社員であろう。入社2日目、緊張と作り笑いとオリエンテーションで、身も心もくたくたに相違ない。はじめての一人暮らし。まだ、共に夕飯を食す知り合いもおらんのだ。
そんな清兵衛の無表情な横顔を見ると、注意しづらくなりました。むしろがんばって、これからですよ!
いや待て、若者だから、甘やかしてはいかんのだ!ラーメン替え玉が一杯無料の学生さんじゃないのだ!君はもう立派な社会人なのだ!
よし、子を持つ母として、社会人の先輩として、バシッと注意したるわ。
ピンポン
はい、清兵衛降りて行きましたー。
タイミングがね…。でも立っていたご婦人、やっと座れますよ。しかももう1人も座れます。良かった良かった。
よいしょ。とご婦人が最前列に移動して座りました。そして紙袋を体の左右に置きました。
ん?
ご婦人は、ど真ん中に座ってたそがれていらっしゃいます。
お前もか!
今度こそ娘よ、スカッと叫ぶのだ!
隣を見ると口を半開きで寝ている間抜けな顔がありました。
勇気を出せ。フォースと共に!(手づくりライトセーバー)